日本の情報技術のこれから
鈴木:なるほど。社長からご覧になって、この日本の情報業界の技術水準っていうのはどうなんですか。
木村:結構高かったんですけどね、今結構追い抜かれつつある。残念なことに。
鈴木:どこに抜かれちゃってるんですか。
木村:インドとか中国とか、ベトナムとか。理論じゃなくて実践でやっちゃうんですよ、彼らは。何人も知ってるんですけどね、スピード早いんですよ。1週間とか2週間くらいでさっさと作っちゃうんですよ、色んなものを。
鈴木:早いんですね。
木村:そうなんです。日本はね、「正確にいいものを作らないといけない」っていう文化なんです。「適当に作っちゃってもできればいいや」って言ったら相当早くなるんですけどね。
鈴木:なるほど。では栃木県の番組なので、栃木県はその中でどんな風な役割を果たしていったらいいと思いますか。
木村:色々、地場産品って作ってると思うんですよね。地場産品の中にIT的なものも入れていってもいいんじゃないかなと。
鈴木:それはどういうことですか。
木村:それはですね、例えばその農産物とコンピュータ的な知識をくっつけて、ブランドものの作り方とか、AI的なノウハウのチップ作るとかですね。他に真似できない中小企業さんの持ってるノウハウがあるわけで。次の世代に伝えるときにコンピュータチップ化してですね、そいつをくっつけてあげるといいことできるよっていうようなもの。これをですね、スマートスピーカーとかとくっつけてですね、サービスするような商売がこれからどんどん生まれてくると思うんですけど。
鈴木:ノウハウの見える化という部分ではそれですね、これから。
木村:そうなんです。
鈴木:そういうの日本人は上手いですもんね。
木村:埋もれている技術っていうのは結構いっぱいあると思うんですね。
鈴木:いいことをお聞きしました。私がイノベーション推進会議という宇都宮市がやっているもののコーディネーターをさせていただいていて、そこで社長のアバター演説を聞いたんですけど。いわゆる情報技術っていうのはすべての産業に繋がっているので。木村社長のユニークなお考えをどんどん広めていっていただければと思います。
木村:ありがとうございます。
鈴木:最後になりましたけど、年頭にあたりまして、今年はどんな年にしたいですか。
木村:今年はですね、やっぱり何か面白いもの作りたいですね。仕事の中でも、やっぱり新しくて面白そうなものっていうのは作りがいがあるので。それを見つけて、色々なことを模索してるんですけど。特に、新しいことを考えている若い世代の人もいっぱいいるので、そういう人と色々交流したりですね。技術的に可能性を追求していくようなことを是非やってみたいな、と思っています。
鈴木:分かりました。なんか頼もしいコメントをいただきました。「もの造りの空中ブランコ」って意味がやっとわかったんですけども。株式会社ソフトシーデーシーの代表取締役木村正樹社長に来ていただきました。引き続き私もコーディネーターとして頑張りますので、またご一緒できればいいかなと思います。ありがとうございました。
木村:はい、どうもありがとうございました。
鈴木:「もの造りの空中ブランコ」というのがものすごく目に浮かぶようですね。ニーズとシーズがどういう風に合うのかっていうのは人間業じゃないところもあるんですけど。そのすれすれのマッチングが、どんどんAI技術が進むと、もっと簡単に、しかもそれ以上のものが突然生み出されちゃうような面白い時代に我々は生きているんだなあ、と思いました。
鈴木:ということで、30分いかがでしたでしょうか。本日の木村社長は、イノベーション推進会議のほうでお会いしたんですけど。みなさんが色んな生活、お仕事の中で、面白い人とか面白い技術、情報に出会うと思うんですけど。それは自分で取っておかないで、是非私のほうにインターネットを通じて情報をいただければ、またそれを増幅してお伝えしたいと思います。鈴木智でした。